昨日は、東京アパレルメーカーのデザイナーさん達と一緒に和歌山のニッターさんへ行きました。
画像は、吊の工場です。
吊の編み機は、
昔ながらの丸編み機です。
給糸口は1本〜3本程度です。
今現在一般的なシンカー編み機は給糸口が80本とか90本とかあるのに比べると
編む速度は当然比較にならないほど遅いです。
給糸口が90本あるシンカー編み機で編むと、
編み機が一回点すると90段編めます。
給糸口が3本の吊編み機で編むと
編み機が一回点しても3段しか編めません。
そのため、吊の生地は
編み工賃がとても高いと言う特徴があります。
でも、生地を引っ張らずに糸にも生地にも負担をかけないので、
表面に自然な凹凸が出来、
とてもナチュラルな風合いになります。
また、生地を引っ張りながらものすごいスピードで編み上げるシンカー編み機で編み上げた生地よりも
ふっくらとした風合いで、洗濯を繰り返しても、がちがちになりにくいと言う性質があります。
そのため、生地自体がとても長持ちします。
今現在、吊編み機を持つニッターは全国で3軒しかないと言われています。
内、外部発注の生地を編みたててくれる工場は2軒
社長は研究熱心で好奇心旺盛な方です。
常にいろんな分野の「良いもの」を探していて
話題が豊富でいろんな話を聞かせてくれます。
こちらの工場には吊編み機が120台据わっているそうです。
Wildberryの吊裏毛もこちらで作っていただいています。
裏のループが長いタイプの吊裏毛です。