オーガニックコットン使用のパイルです。
高野口産。
可愛いです。
欲しいです。
先日、高野口でパイルを作っている会社にお邪魔してきました。
画像のオーガニックコットン使用のパイルは、展示会に出した新商品なのだそうです。
ここの会社の社長は、「これからはエコを意識して、地球環境にやさしい製品作りをしていかなくては」
という考え方の人でした。
息子さん夫婦からもらったというデジタル一眼レフカメラを肩から提げてニコニコ顔で私に挨拶してくれた社長の印象は、
「なんてチャーミングなおじ様なんでしょう」でした。
シツレイですね。
いろいろな話を聞かせてもらいました。
オーガニックコットンがどうして「エコ」なのか?
綿花を栽培する農家では、綿花を採集する際に、茎や根をすべて枯葉剤で枯らしてしまうのだそうです。
そして枯れてしまった茎ごとトラクターで一気に採集します。
そして、後の工程で茎やごみを取り除きます。
オーガニックコットンの農場では、科学肥料も農薬も使われません。
したがって、綿花の採集時期になっても、綿の木の茎も根もとても元気です。
トラクターで一気に採集なんてできませんから、一つ一つ、手摘みします。
(だから普通の綿には綿カスが沢山入っているのに、
オーガニックコットンには綿カスがほとんど入らないのですね。)
そのため、採集だけでものすごい時間がかかってしまいます。
綿花採集の仕事は低所得者層の人たちの仕事なのだそうです。
給料といえば、一日たったの1ドル(米ドル換算)もらえるかどうか。
(オーガニックコットンの世界一の生産国はインドです。)
それでも、トラクターで一気に採集するのに比べたら経費が莫大になってしまうのだそうです。
だからオーガニックコットンは高いのですね。
オーガニックじゃない方法で栽培されている綿花農場の土壌は枯葉剤によって汚染されています。
枯葉剤には催奇性があるのは良く知られています。
綿花農場周辺の小動物や昆虫には、奇形がものすごく多く見られるのだそうです。
おそらく微生物レベルでも奇形が発生しているでしょうね。
多分その周辺の生態系は崩れ始めているのではないかと思います。
私の勝手な推測ですが。
オーガニックコットンを使う、ということは、その行為によってオーガニックコットンの需要を増やし、
それによってオーガニックコットン農場の面積を増やし、
汚染された大地を健康な大地に戻してあげるための働きかけをしていることになるだそうです。
だから、オーガニックコットンを使うことはエコにつながるのですね。
目先の楽さ、お手軽さ、利益だけを追求してわれわれ人間が続けてきたことへのしわ寄せがいろいろなところで出てきているのだと思います。
それを修復して現状に復帰してあげることは、
壊す行為よりもずっとエネルギーと根気のいる作業なのだと思います。
不況だからと言って、「安かろう悪かろう」の商品であるとわかっていながらも購入するよりも、
痛みを伴いながらも「でも、いい品だし、何より環境のために良い」とオーガニックを購入するほうが、環境にはやさしい購買行動になるのですね。
多分「高い〜」と思いながらも買ったものって、
その後いつまでもお気に入りとして使い続けていけるような気もします。
な〜んて、頭ではわかっていてもね。
なかなか難しいと思います。
でも、ムリしないでも大丈夫な部分から、ほんの少しずつ。
一人の「ほんの少し」が集まるとものすごい力になるんですよね。